被リンクのSEO効果と増やし方|諸刃の剣を実データで見分ける

被リンク(バックリンク)はSEOで重要だと、どこでも言われる。だから「被リンクを増やそう」と考える人は多い。だが、ここには大きな落とし穴がある。被リンクは、やり方を間違えると効果ゼロどころかリスクにもなる、諸刃の剣だ。
この記事では、被リンクのSEO効果と増やし方を、筆者が運営する3つのサイトの実データ(Ahrefs・Search Console)で検証する。新規ドメイン(sego.jp、DR0.3)、運用歴の長いドメイン(okatakuma.tokyo、DR16)、そして関連リンク1本で急成長したテストサイト。実際の数字を開示しながら、何が効いて何が無視されるのかを見分けられるようにする。筆者は10年ほどSEOの現場に関わってきた。
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被リンク(バックリンク)とは?外部リンクとの違いと読み方
被リンク(バックリンク)とは、他のサイトから自分のサイトに向けて貼られたリンクのことだ。Googleは被リンクを「そのページが他者から参照・推薦されている指標」として扱い、ランキングの重要な要素にしている。
混同されやすいのが「外部リンク」という言葉だ。外部リンクは文脈で2つの意味を持つ。他サイトから自サイトへ来るのが被リンク、自サイトから他サイトへ出るのが発リンク。この記事で扱うのは前者(被リンク)だ。なお、サイト内のページ同士をつなぐのは内部リンクで、これも別物になる。
被リンクのSEO効果は本当にあるのか
結論から言えば、被リンクのSEO効果はある。ただし「本数」ではなく「関連性と質」で決まる。ここを取り違えると「被リンクは意味ない」という誤解に陥る。
筆者の経験で最も効果が明確だったのは、関連性の高いサイトから獲得した1本の被リンクだった。あるテストサイトでは、関連ドメインからのリンクをきっかけにサイト全体の評価が上がり、トラフィックが急成長した。Search Consoleの実データでは、運用開始から約10ヶ月で総クリック107K・総表示1.61M・平均掲載順位7.5まで伸びている。本数を稼いだのではなく、効く1本が効いた。
逆に、関連性のない大量のリンクはほぼ効果がない。この「効くリンクと効かないリンク」の差こそ、被リンクが諸刃の剣である理由だ。次の実データでそれを示す。
新規・運用歴の長いドメインの被リンク実データ【3サイト比較】
被リンクのリアルは、サイトのドメインの段階によって大きく違う。筆者が運営する2サイトのAhrefs実データを比べると、それが一目で分かる。
注目すべきは2点ある。1つ目は、運用歴の長いokatakuma.tokyoは、意識して被リンクを取りに行っていないのに、参照ドメインが373まで自然に増えていること。note・はてな・GitHubといった高DRサイトから自然にリンクが集まっている。ドメインが育つと、被リンクは「取りに行く」ものから「集まる」ものに変わる。
2つ目が重要だ。その373ドメインのうち、327ドメイン(88%)がAhrefsでスパム判定されている。buybacklinks.agency、rankxlinks.shop といった、身に覚えのない自動生成リンクだ。それでもこのサイトのトラフィックは伸び続けている。つまりGoogleはスパムリンクを無視しており、評価を下げていない。これが「スパムは意味がない」の実証だ。
被リンクの調べ方|チェッカーで自サイトを確認する
まず自分のサイトの被リンクの状況を知ることから始める。被リンクは、専用のチェッカー(被リンク調査ツール)で確認できる。代表的なのはAhrefsで、参照ドメイン数・被リンク総数・各リンク元のDR(ドメインの強さ)・スパム判定まで分かる。無料で使える範囲もある。
確認すべきは本数ではなく中身だ。どんなサイトからリンクされているか(関連性・DR)、スパムが混じっていないかを見る。前述の通りスパムは基本Googleが無視するので、少数なら神経質になる必要はない。ただし、自分で大量に購入したような不自然なリンクは話が別で、これは次章のペナルティに関わる。
被リンクの増やし方|自分でできる効果的な獲得方法
では、効く被リンクを自分でどう増やすか。筆者が実際に効果を確認できた、現実的な方法を挙げる。
1. プレスリリースを配信する
新規ドメインで最も即効性があったのがこれだ。sego.jpの被リンクも、PR TIMES(DR91)やInfoseekニュース(DR85)など、プレスリリース配信経由で高DRの権威あるドメインを一気に獲得できた。新規ドメインが自力で高DRサイトからリンクをもらうのは難しいが、PRなら現実的だ。
2. 自社の別サイト・SNSから自然にリンクする
自分が運営する他のブログやSNSから、関連する文脈でリンクを送る。sego.jpも自社ブログ(okatakuma.tokyo)からリンクしている。不自然な相互リンクではなく、読者にとって意味のある文脈で貼るのがポイントだ。
3. リンクされる価値のあるコンテンツを作る(本質)
運用歴の長いokatakuma.tokyoが、意識せずとも373ドメインから被リンクを得ているのが何よりの証拠だ。独自データや実体験のある記事は、時間とともに自然にリンクを集める。被リンクは「買う」より「集まる仕組みを作る」方が、結局は強くて安全だ。キーワード選定とコンテンツSEOの積み重ねが土台になる。
「意味ない」被リンクとペナルティ|スパムリンクの見分け方
ここが諸刃の剣の刃の部分だ。海外の安価なプレスリリースサービスや被リンク販売サービスを使うと、関連性のまったくないサイトから大量のスパムリンクを付けられて終わる、というケースが多い。
こうしたリンクは、前述のokatakuma.tokyoのデータが示す通り、基本的にGoogleが無視するので効果はない。お金を払った分が丸ごと無駄になる。さらに悪質な自演リンクを大規模に行うと、Googleのスパムポリシー違反としてペナルティのリスクもある。「被リンクを増やす」を本数の目標にすると、この罠にはまりやすい。
見分け方はシンプルだ。そのリンク元は、自分の事業やコンテンツと関連があるか。実際に人が訪れるサイトか。関連性がなく、リンクを売ることが目的のようなサイトからのリンクは、増やしても意味がない。自然に付いた少数のスパムは放置で問題ないが、自分で買うのは避ける。これが安全な線引きだ。
ドメインの段階で被リンク戦略は変わる
3サイトのデータが示す通り、被リンク戦略はサイトの段階によって変えるべきだ。新規ドメインはプレスリリースで権威あるリンクを数本確保し、あとはコンテンツを積む。運用歴が長くなれば、良いコンテンツに自然とリンクが集まる。共通するのは、スパムを買わないことと、関連性を最優先することだ。
これは被リンクに限らず、サイトの立ち位置で打ち手が変わるという、SEO全体の原則と同じだ。詳しくはキーワード選定のやり方とコツでも、新規ドメインと既存ドメインの戦い方の違いとして解説している。
被リンクの前に、サイトの土台を整える
最後に強調したいのは、被リンクは万能薬ではないということだ。サイト自体の技術的な健全性やコンテンツの質が伴わなければ、被リンクを集めても成果は出にくい。効く1本の被リンクを活かすにも、受け皿となるサイトの土台が必要だ。
SEGOは、サイトのSEO・AI検索対応の状態を無料で診断するツールだ。被リンク施策に投資する前に、まず自サイトの土台がどの段階にあるかを確認しておくと、打ち手の優先順位がつけやすくなる。
被リンクに関するよくある質問
Q1. 被リンクはSEOに意味ないって本当ですか?
関連性のないスパムリンクは意味がない(Googleが無視する)が、関連性の高いサイトからの被リンクは今でも強く効く。「意味ない」と言われるのは、本数だけを追って質の低いリンクを集めるケースを指していることが多い。本数ではなく関連性で見れば、被リンクのSEO効果は依然として大きい。
Q2. 被リンクを自分で増やすには何が効果的ですか?
新規ドメインならプレスリリース配信が即効性が高く、高DRの権威あるドメインからリンクを得られる。加えて、自社の別サイトやSNSから自然な文脈でリンクする方法もある。最も本質的なのは、独自データや実体験のあるコンテンツを作って自然に集めることだ。買うのではなく集まる仕組みを作る方が安全で長続きする。
Q3. 安い被リンクサービスを買うとペナルティになりますか?
関連性のないスパムリンクが自然に付く分は基本Googleに無視されるだけだが、自分で不自然なリンクを大量に購入する行為はスパムポリシー違反にあたり、ペナルティのリスクがある。費用も無駄になりやすいので、被リンクは買わず、関連性のある自然な獲得に絞るのが安全だ。
この記事を書いた人

岡 拓馬(おか たくま)
外資系SEOスペシャリスト / SEGO開発者
約10年の国際SEOコンサルティング経験
航空自衛隊で航空機整備員として勤務した後、2015年にフリーランスのWebライター・SEOコンサルタントとして独立。以来、アジア各国を拠点に海外ノマドワーカーとして活動。フィリピンの外資系企業でSEOスペシャリストとして従事した後、約10年の国際SEOコンサルティング経験をもとにSEO×AI検索の診断ツール「SEGO」を開発。著書に『AI時代のテクニカルSEOの教科書』(Kindle)、Udemy講座『AI時代のコンテンツSEOの教科書』がある。
執筆プロセス:本記事はAI(Claude Sonnet)による下書きを、岡拓馬が一次データ追加・実例追記・文意確認を行ったうえで公開しています。内容の最終責任は筆者(岡拓馬)が負います。