キーワード選定のやり方とコツ|初心者がつまずく手順を一つずつ解説

キーワード選定のやり方とコツ|初心者がつまずく手順を一つずつ解説

キーワード選定で手が止まるとき、足りないのは手順書ではないことが多い。検索ボリュームの調べ方も、ツールの使い方も、調べれば10分で出てくる。それでも詰まるのは、「自分のサイトで、いま現実に取れるキーワードはどこか」を見ないまま、誰にでも当てはまる手順を回そうとするからだ。

この記事は、初心者がキーワード選定でつまずく所を、実際に詰まる順番に並べて解きほぐしていく。手順1〜5の教科書ではなく、「なぜそこで止まるのか」から逆算した判断軸を渡すことを目的にしている。筆者は10年ほどSEOの現場に関わり、いまは自分でSEO診断ツール(SEGO)を新規ドメインで運営している。その運営データも実数で開示しながら進める。

キーワード選定で初心者がつまずく順番を示すフロー図。1.自ドメインの立ち位置(最大のつまずき)、2.検索ボリュームの罠、3.検索意図のズレ、4.勝てる土俵か(難易度)、5.事業との関連で設計、6.ツールに頼りすぎ、7.記事化の最終判断。

最大のつまずき:自ドメインの立ち位置を無視する

キーワード選定の戦略はドメインの立ち位置で変わることを示す対比図。新規ドメインは競合の強いヘッドを避けロングテール・会話型に集中し成果に時間がかかる。既存ドメインは競合との差分を埋め、ロングテール×トランザクションでCVを取り、ドメインパワーで施策が効きやすい。

キーワード選定の成否を最初に分けるのは、テクニックではなく前提条件だ。同じキーワードでも、運営歴の長い既存ドメインなら取れて、立ち上げたばかりの新規ドメインでは何ヶ月たっても取れない。ここを見ずにボリュームの大きい語へ突っ込むのが、最も多い失敗だ。

新規ドメインの場合

新規ドメインでは、どの業界・カテゴリで戦うかによって取れる範囲が大きく変わる。専門性が高く検索ボリュームも大きいキーワードは、たいてい資本とドメインパワーを持つ大手ベンダーが上位を占有している。そこへ新規で正面から挑んでも、現実的には勝ちにくい。

筆者が運営するSEGOも新規ドメインだ。SEOツールという性質上、SEO関連のキーワードは無視できない。ただし「SEO」のような専門性が高く競合の強い語で勝負しようとはしていない。狙っているのはSEO関連のロングテールキーワードであり、SEO関連の記事を置く狙いも、その語単体で大量流入を取ることよりむしろブランド認知を積み上げ、指名検索を支えることにある。

この戦略は、SEGO自身のGoogle Search Consoleの数字にそのまま表れている。直近3ヶ月で総クリック299・総表示10,302という規模の新規ドメインで、競合の強いヘッドと、ニッチなロングテール/会話型とで結果がきれいに分かれた。

競合の強いヘッドキーワード(沈んでいる)

コアウェブバイタル   表示441 / 平均順位57.7 / クリック0
noindex nofollow    表示215 / 平均順位47.7 / クリック0
検索意図            表示136 / 平均順位46.9 / クリック0
seoコンサルタント    表示102 / 平均順位74.9 / クリック0

表示はされるが、順位は40〜70位台に沈み、クリックは0。これが新規ドメインで競合の強い語を狙ったときの現実だ。

ニッチなロングテール/会話型(取れている)

「seo会社とgeo対策会社は何が違いますか」          平均順位2.0
「社内にseo担当者がいる場合でも…依頼するメリットは」 平均順位3.5
「geoコンサルとは…seoコンサルと何が違う?」        平均順位4.1
新規ドメインsego.jpの直近3ヶ月の平均掲載順位。競合の強いヘッド(コアウェブバイタル57.7位、seoコンサルタント74.9位、noindex nofollow47.7位、検索意図46.9位)は沈み、ロングテール・会話型のクエリ(2.0位・3.5位・4.1位)は上位。指名検索segoは平均1.48位。

具体的で競合の少ない問い掛け型のクエリでは、新規ドメインでも1〜4位を取れている。実際にクリックが発生しているページも、faq-structured-data(27クリック/順位7.9)やjson-ld-guide(20クリック/順位8.4)といった、ニッチで具体的な記事に偏っている。

そしてブランド認知を支える狙いどおり、指名検索「sego」では平均順位1.48・164クリックで実質1位を獲得できた。もちろんプレスリリースなど検索以外の施策の影響もあるが、SEO関連の記事群が指名検索の受け皿になっている面は大きい。

既存ドメインの場合

すでにある程度運営され、ブランド認知もドメインパワーもある既存ドメインでは、選定の発想が変わる。有効なのは、競合サイトとの差分を比較し、相手が取れていて自分が取れていないところを取りに行くアプローチだ。

筆者の経験では、ロングテールかつコンバージョンに近いトランザクション寄りのキーワードを組み合わせることで、CV数とオーガニックトラフィックの両方を伸ばせた。既存ドメインはブランド認知と一定のドメインパワーがあるため、施策さえ間違えなければ、ある程度の数字は素直に出てくる印象がある。新規ドメインのように「流入ゼロの期間」を長く耐える必要は少ない。

つまりキーワード選定は、ドメインの立ち位置を見極めるところから始まる。新規なら勝てる土俵を探す戦い、既存なら取りこぼしを埋める戦い。同じ「キーワード選定」でも、入口が違う。

キーワード選定で検索ボリュームから入る罠

ドメインの立ち位置の次に詰まるのが、検索ボリュームの扱いだ。多くの人はボリュームの大きい順に並べて上から狙おうとするが、ボリュームは「狙う価値」ではなく「競合の強さ」とほぼ比例する。大きい語ほど、強いドメインが先に陣取っている。

さらに重要なのは、記事化すべきかどうかは検索ボリュームだけでは決まらないという点だ。事業との関連性、そしてキーワードのタイプ(インフォメーショナルか、トランザクショナルか)によって、優先度はまるで変わる。

ここで筆者自身の失敗を共有したい。ロングテールかつインフォメーショナルなクエリを大量に抽出し、片端から記事化したことがある。結果としてオーガニックトラフィックは大きく伸びた。数字だけ見れば成功に見える。ところが、肝心のコンバージョンにはほとんど結びつかなかった。トラフィックの折れ線だけが右肩上がりで、購買や問い合わせは動かない、という現象が起きた。

ブランド認知という観点では意味があった。だが本来の目的が購買やリード獲得であれば、認知だけ上がって成果に繋がらないトラフィックは、目的を果たしていない。「増えたトラフィック」と「事業に効くトラフィック」は別物だ。ボリュームに釣られる前に、その語が自分の事業のどこに効くのかを一度問う。これだけで選ぶ語が変わる。

キーワード選定では検索意図の見極めでつまずく

次のつまずきは検索意図だ。文字列が同じでも、その裏にあるニーズが違えば、書くべき記事も、コンバージョンへの距離も変わる。「比較」したいのか、「やり方」を知りたいのか、「いますぐ依頼先」を探しているのか。意図を取り違えると、せっかく順位が付いても読者の期待とズレ、滞在も成果も伸びない。

前章の失敗も、突き詰めれば意図の読み違えだった。インフォメーショナルな語を集めれば「知りたい人」は来るが、その多くは「買いたい人」ではない。検索意図をどう見極め、どう記事の設計に落とすかは、検索意図の判定とコンテンツ設計の記事で具体的に扱っているので、あわせて読んでほしい。

キーワード選定の難易度は「KD×ドメイン力」で見る

キーワード難易度(KD)と自ドメインの力の2軸マトリクス。弱ドメイン×低KDはロングテールでここから狙う、強ドメイン×高KDは既存ドメインの主戦場、弱ドメイン×高KDは大手が占有で避ける。ドメインを育てながら右上へ進む。

キーワード難易度(KD)の数字だけを見て判断すると、ここでも詰まる。KDはあくまで一般的な競合の強さの指標であって、「あなたのドメインにとっての難易度」ではない。同じKD30でも、強い既存ドメインなら手が届き、新規ドメインなら遠い。難易度は「KDの値 × 自ドメインの力」の掛け算で捉える必要がある。

新規ドメインがやるべきは、ランチェスター戦略の発想に近い。強者が手薄な局地を選び、そこに資源を集中して局地戦で勝つ。具体的には、競合の強いヘッドを正面から狙わず、具体的で競合の少ないロングテール・会話型のクエリに絞る。前述のSEGOの例で、競合の強い「コアウェブバイタル」が57位に沈む一方、具体的な問い掛け型のクエリで2〜4位を取れていたのは、まさにこの局地戦の結果だ。

勝てない土俵で消耗するより、勝てる土俵を一つずつ取り、ドメインの力を育ててから次の土俵へ進む。新規ドメインの「オーガニックがまったく増えない時期」を最短化する道はここにある。

キーワード選定は事業との関連性で全体設計する

キーワードは一語ずつ選ぶものではなく、サイト全体として設計するものだ。ここで起きるつまずきが、似たキーワードで複数記事を作ってしまい、自分の記事同士が検索結果で食い合うカニバリゼーションだ。1記事1キーワードに固執しすぎても、逆に詰め込みすぎても崩れる。

判断軸はシンプルで、検索意図が同じなら1記事に統合し、意図が分かれるなら記事を分ける。そして関連する記事同士を内部リンクで束ね、サイト全体のテーマ性を検索エンジンに伝える。この設計の具体的なやり方は内部リンク最適化の記事で詳しく扱っている。選んだキーワードを、孤立した記事ではなくサイトの構造に組み込むところまでが選定の仕事だ。

キーワード選定ツールでできること・できないこと

「キーワード選定 ツール」で探している人が誤解しがちなのが、ツールを入れれば選定が終わると考えてしまうことだ。ツールができるのは、ボリューム・難易度・関連語・競合の取得といった事実の収集までで、「自ドメインで取れるか」「事業に効くか」という判断そのものは人間がやるしかない。ここまで見てきたつまずきは、どれもツールが肩代わりできない判断の話だった。

もちろんツールは強力な相棒だ。データ取得を効率化し、思いつかなかった語に気づかせてくれる。AIと既存ツールを組み合わせてキーワード調査を高速化する具体的な手順はAIとAhrefsを使ったキーワード調査の記事にまとめた。本記事で渡した判断軸を持った上でツールを使うと、同じツールでも拾える解像度がまるで変わる。順番が大事で、判断軸が先、ツールは後だ。

キーワードを選んだ後 ─ 記事化は人間が最終判断する

キーワードを選び終えても、最後のつまずきが残っている。「リストはできたが、どれから書けばいいか分からない」「全部記事化すべきか迷う」だ。前章の失敗が示すとおり、抽出した語をすべて記事化するのは正解ではない。

最終判断は、機械的なスコアではなく次の問いで決める。この語は、自ドメインでいま取れるか。取れたとして、事業のゴールに効くか。この二つにYesと言える語から書く。ボリュームが大きくても、取れない・効かない語は後回しでいい。選定の良し悪しは、語を集めた数ではなく、この最終判断の質で決まる。

キーワード選定が当たってもサイトが弱ければ拾われない

最後に、選定の前提として見落とされがちな点を。どれだけ精度高くキーワードを選んでも、サイト自体の技術的な土台が弱ければ、検索にもAIにも拾われにくい。インデックスされない、構造化データがない、内部リンクが整っていない——こうした土台の穴があると、正しい選定が成果に変わらない。

SEGOは、サイトのSEO・AI検索対応の状態を無料で診断するツールだ。選んだキーワードを成果に変える前に、まず自サイトの土台がどの段階にあるかを確認しておくと、選定の打ち手が空振りしにくくなる。

キーワード選定に関するよくある質問

Q1. キーワード選定のコツを一つ挙げるなら?

自ドメインの立ち位置を最初に見ることだ。新規ドメインなら勝てる土俵(ロングテール・会話型)を探し、既存ドメインなら競合との差分で取りこぼしを埋める。ボリュームの大きさから入らず、「取れるか」と「事業に効くか」で絞るのがコツになる。

Q2. キーワード選定が難しいと感じるのはなぜ?

手順を知らないからではなく、自ドメインで取れる範囲を見ないまま、誰にでも当てはまる手順を回そうとするからだ。同じ語でも既存ドメインなら取れて新規では取れない、という前提を踏まえれば、難しさの大半は「自分はどの戦い方か」を決めることに集約される。

Q3. キーワード選定ツールを入れれば選定はできる?

ツールができるのはボリュームや難易度といった事実の収集までで、「自ドメインで取れるか・事業に効くか」の判断は人間の仕事になる。判断軸を持った上でツールを使うと精度が上がる。順番は判断軸が先、ツールは後だ。

SEGOで無料診断を試す

LINEで無料資料を受け取る

プロに相談してみませんか?

SEGOの診断結果をもとに、改善の方向性を無料でお伝えします。30分のオンライン相談で、あなたのサイトの次のステップが見えてきます。

無料30分相談を申し込む

この記事を書いた人

岡 拓馬

岡 拓馬(おか たくま)

外資系SEOスペシャリスト / SEGO開発者

約10年の国際SEOコンサルティング経験

航空自衛隊で航空機整備員として勤務した後、2015年にフリーランスのWebライター・SEOコンサルタントとして独立。以来、アジア各国を拠点に海外ノマドワーカーとして活動。フィリピンの外資系企業でSEOスペシャリストとして従事した後、約10年の国際SEOコンサルティング経験をもとにSEO×AI検索の診断ツール「SEGO」を開発。著書に『AI時代のテクニカルSEOの教科書』(Kindle)、Udemy講座『AI時代のコンテンツSEOの教科書』がある。

執筆プロセス:本記事はAI(Claude Sonnet)による下書きを、岡拓馬が一次データ追加・実例追記・文意確認を行ったうえで公開しています。内容の最終責任は筆者(岡拓馬)が負います。